GMAT Pt II -What I Mean By “Lucky”

最近はGMATやTOEFL関連検索ワードが多い気がします。
そういう時期なんですかね?

英語系はちょっと前に書いたので今回はGMAT編パート2として
アプリカントの方とGMATについて雑談するときに話してることを書いてみます。

よくボクはGMATはラッキーでしたという話をするのですが、
そういうときは、ラッキーなことに選んだ選択肢が
たまたまたくさん正解だったということを言っているわけではなく、笑

1)Career Phase
2)職種

この2個の要素が両方ともたまたまGMAT向きでラッキーだった
ということを言っています。

Career Phase

MBAの卒業生の方々とお話すると
よく「GMATは全く役に立たないぜー」みたいな話を聞きます。
特にOver-Achievement系の成果を持って
それでMBA受験を突破されている方々に顕著な気がします。

僕は、これは主にその人のいるキャリアステージによって
仕事における成果の出し方に違いがあるからだと思っています。

キャリアの浅い方々は
仕事を進めていく上で判断の拠り所となる経験が乏しく、
その経験をカバーするためにクリティカルシンキングという
よくわかんないことに出くわした時に合理的に決断するのに必要な思考だったり
そういう状況下で効率的にコミュニケーションを行うのに必要な思考だったり
を使う必要性があるわけですが、
ミッドキャリア以上の方々は
これまで培われてきた経験を元にすることで、
クリティカルシンキングを使うよりも
圧倒的に速く精度も結構高い判断ができてしまいます。

きっとGMATは、クリティカルシンキング能力を測るのものなので、
そもそもこれまでのリッチな成功体験を成果の源泉にされている人たちには
あまり通用しないと思います。

逆にバックグラウンド皆無で無知の仕事を始めたりしている
まだキャリアの浅い人たちにとっては
SurviveするためのスキルがGMATにそのまま通用する気がします。

職種

システムエンジニアはバックグラウンド的に
MBA受験に不利なことが多いのですが、
仕事柄よくわかんないことに出くわすことだらけなので
GMATに関してだけは唯一有利に働いた気がします。

以下に各テーマについて
ボクのバックグラウンドがどう役に立ったか記載してみます。

Critical Reasoning

超簡単に言うと、
「自分や相手の無意識においている前提を明確にして
コミュニケーションロスを防ぎましょう。」
というのがCritical Reasoningだと思うのですが、
前提そのものを答える問題があったり、
前提を利用して議論、主張を強めたり弱めたりします。

システムエンジニアの仕事で言うと保守フェイズがそのままこれにあたります。
基本的に登場人物はお客さん、コンサルさん、開発(システムエンジニア)で
だいたい、お客さんが製品を使っていると問題が起きます。
そしてだいたいお客さんやお客さんから連絡を受けたコンサルさんが言うのは
「何もしてないのに何かが起こった。」とか
「今までと全く同じ操作をしているのに変なデータが出来た」とか
「こういう操作をしたらこういうエラーが起きたから
この操作をするとバグる」とか。
お客さん、コンサルさんはシステムの表面しか見れないので
表面上の操作と起こった結果から因果関係を類推します。
その因果関係の類推が無意識に行われていたり、
類推であることを伝え忘れたりすると
GMATで出題されるCritical Reasoning問題の完成です 笑

彼らのおいている前提を検証して
もし間違っていた場合は自分で新たな仮説を作って検証のサイクルを
正解にたどり着くまでまわします。
2番目の例でいうと、操作以外の認識していないところ
(設定を誰かが変えてたとか)に変更はなかったのか?とか
3番目の例でいうと「こういう操作」以外に行った操作に
エラーを起こす原因はないのかとか

Sentence Correction

これは「コミュニケーションを効率よくとりましょう」
という感じのやつだと思います。
まどろっこしい言い回しとか不明瞭な言い回しとかが選択肢にあって
それらの中から一番わかりやすい言い回しを選んだりするのですが、
プログラミングが正に同じ思考回路を使用します。

プログラミングでは、一つの処理を実現する方法は何通りもあって、
かつ自分の作った製品を未来永劫自分で保守するわけではないので、
いつ新しい人が担当に代わってもいいように
初めて見る人にもその処理の意図がパッとわかるように
書くべきだと言われています。
これは結構難しいことなので、
毎回毎回どうやって書いたらわかりやすいか結構考えますし、
一見どう書いたらベストか答えがないようなものにも
チーム内にコーディング規約というルールを設けて
書き方を統一したりします。
このへんから効率的な文の感覚がついたり、
俗にいうGMAT文法という概念も
コーディング規約みたいなもんだと思えて、
先入観なく取り組めた気がします。

Reading Comprehension

「よくわかんないことがぶわーっと書いてある中から
わかんないなりに必要な情報を素早く見つけて
答えを出しましょう!」
という感じのやつだと思いますが、
これも保守での経験が役に立ちました。

朝寝ぼけ眼で出社すると電話がなって、
とるとコンサルさんが相当テンパった感じで
「超緊急でこのトラブルの原因究明とリカバリをしてくれ」
と声を震わせながら言ってきて、
そっかーじゃあ担当の人につなごっかなーと思ったら
担当の人今日休みみたいなことが
たまにあります。
そういうときに、じゃあ自分が解決するしかないかー、と
全く見たことのない数万行のコードの中から
原因となる処理を見つけてそこから影響範囲を探って
リカバリをする。っていうのがそのまま、
膨大な情報の中のどこに自分が知りたいものがあるかあたりをつけて、
それぞれのパーツが全体の処理に対してどういう意図なのかを考えるっていう
Reading Comprehensionでした。笑

僕は今の仕事以外の仕事をしたことがないので、
他の仕事でも同じようにGMATで問われる能力が使えるのかはわかりませんが、
今までやったことのないタスクにチャレンジする機会に
クリティカルシンキングを意識したり、
今の自分の仕事についてGMAT的要素を考えてみたりすると
GMATもしくはGMAT勉強中の仕事のモチベーションが
ちょっぴり上がるかもしれませんね!
ということを伝えてみようと思いました。笑

GMAT -the way

今回のlogはGMATについてです。
僕のMBA受験の中で得たものの中で最も他の方の参考になる部分だと思います。

GMATは学習期間3ヶ月(11月末〜2月末)、
公式テストの受験回数は一回でスコアは740(V40, Q51, AWA 5.0)でした。

公式と書いたのは
その前にKaplanのPractice TestやPower Prepはやっていたからです。

その辺のスコア遍歴も記載すると

12月末K640、1月中旬K700、1月下旬K700、1月末K740、
2月上旬K760、2月上旬K770、2月中旬P760、2月中旬P770
(K=Kaplan Practice Test、P= Power Prep)

GMATに取り組む上での僕のおいた大前提は、

GMATの勉強方法は
採点対象にならない。

でした。どんな方法で勉強をしようが、
その勉強過程で
素晴らしいリーダーシップ経験を積んだとか
チームワーク力を養ったとかで
MBA受験のエッセイに書くのでない限り
MBA受験においては勉強過程は無価値なので
何も気にすることなく、
一番効率的な方法で極力無駄をなくし極力短期間で極力楽をして
高得点をとることが重要だと思いました。

上記を達成するために学習方法策定時に考えた行動指針が3つ。

  • GMATの点数が低かった人のアドバイスを
    鵜呑みにしない。

    GMATの点数が低い人が低い点数をとった方法を採ると、
    普通に考えると低い点数をとりそうな気がしたのと、
    仮にその人が自身のGMAT受験経験を踏まえて
    「あ〜こうしとけばいい点数がとれていたかもしれない」
    と考えた方法をアドバイスされたところで、
    それは高い点数をとった実績のない方法なので
    採用するにはリスクが高いと思いました。
    ので、僕はGMATの点数が低かった人から
    “GMATに関しての”アドバイスは聞きませんでした。

    注記1:もちろんMBAの方々は非常に優秀で、
    キャリアにおいても既に成功されている方々ばかりなので、
    仮にGMATの点数が低かったとしても
    “GMAT以外”に関して言えば、非常にためになるアドバイスを頂けます。
    かつ多くの方は非常に協力的なので親身に相談に乗ってもらえます。

    注記2:「点数が低い」とは具体的に何点か、
    というのは受験者や受験校によってそれぞれだと思うので、
    ご自身の感覚でこの点数だったら低い/高いというように決められると
    よいと思います。

  • ベストプラクティスから学ぶ。

    GMATはそもそもアメリカの試験ですし、
    最近でこそアジアの出願者は増えてきていますが
    アメリカではずーーーっと昔から
    GMATを受けてきている受験者がたくさんいて
    それだけに他の国よりもGMAT関連市場は大きいし
    それなりに会社間の競争(質的な点でも価格的な点でも)も
    起こっているでしょう
    ということで、
    僕は予備校を選ぶ時も参考書を買う時も
    アメリカでブラッシュアップされたナレッジを取れるかどうか
    を基準にして選択しました。(マスアカだけ例外。)

  • 最新のテクノロジーを使う。

    最新のテクノロジーは色々便利です。
    特に電子書籍、iPhoneアプリなどは
    学習効率を高めるのに非常に有用でした。

ということを考えながら学習を進めていきました。

以下実際にやったことです。

やったことその1: 予備校選定

予備校、意外と日本ではマイナーらしいですが、Kaplanにしました。
交換留学時代、大学のキャリアセンターに冊子が一杯おいてあって
大学院系のテストの予備校といえば、Princeton ReviewかKaplanというイメージが
既に頭の中にできあがっていたのと、
会社の先輩でKaplan(US)を使ってた人が人がいたので、
「まぁ、とりあえず話を聞きに行ってみようか〜」と行ってみたところ
問題なさそうだった(講師がアメリカ人、
副教材としてKaplanUSの講師の授業をOn Demandで好きなだけ見れる
問題は全部KaplanUSが作ってる、練習問題、及びPractice Testが豊富)ので
Verbalコースのみ受講することを決めました。

Mathは自信があったので独学にしました。

やったことその2: Kaplan受講

良かったことと悪かったことがありました。

良かったこと①:Critical Reasoning
12月に受講を開始したこともあり、
受講生が少なく質問し放題だったこともあり、
Critical Reasoningは解答の際の思考プロセスを、
一歩一歩追って行くアプローチができました。
これのおかげで、正しい解答アプローチを理解でき、
CRを得点源にすることが出来たんだと思います。

良かったこと②:Vocabulary
数少ない受講仲間が2人いたのですが、
ラッキーなことにお二方ともアメリカの大学出身者でした。
その彼らが単語がわからなくて辞書をひいているのを見たり、
それに対して講師が「そんな単語意味わからなくてもいいんだよ」
と言っているのを見たりしたことで、
「GMATは単語覚えなくてもいいんだ」と気付くことができました。
これで語彙の暗記というステップを丸々省けたので、
学習効率が非常に上がったと思います。

良かったこと③:サポート
とりあえずKaplanの方々はやさしい!!笑
とっても親身に相談に乗って頂き、色々融通してもらいました。

悪かったこと①:Sentence Correction
これは合わなかったです。
講師の方はアメリカ人で、
(恐らく)文法をちゃんと習っていない
(多くの日本人の日本語文法習得レベル)方だったので
解き方があまりロジカルでなく、
「こういうものです」的な説明が多く、
ネイティブの語感を持っていない僕には
解答方法として使いこなせないものが多かったです。
選択肢の絞り方のようなテクニックは参考になったと思います。

悪かったこと②:Reading Comprehension
これも合わなかったです。
効率よく解くためのテクニックを教わったのですが
それを使わないで普通に読んだ場合の方が
正答率が変わらないまま所要時間が少なく、楽だったので
結局自己流でふわっと読んでいました。

Kaplan受講は11月末から1月末までで、
その間にKaplanでもらったPractice Testを定期的に受けていました。
最初にPractice Testを受けたのは12月末で結果は640でした。
その後1月中旬にSet2を行い700点、
1月下旬にSet3が700点、1月末にSet4を行い740点でした。

やったことその3: 独学

そもそも予備校に行く程でもないと思った分野のお金の節約の意味と、
上記の通りKaplanでも不安だった部分に追加する意味で、独学もしました。

独学その①:Sentence Correction
これは上記Kaplanの授業だけだと絞り込みテクニックは教わったが
そもそもの絞り込むための
文法/語法的な基準が自分の中で確立していないと感じていたので
参考書を使用して独学しました。
なるべく少ない知識で汎用的に使えるようになっているものを探したところ、
下記を見つけたので、使用しました。

http://www.amazon.co.jp/Sentence-Correction-Preparation-Edition-Instructional/dp/0982423861/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1363823326&sr=8-1

この本、神です。笑
“GMATで高得点をとるため”の文法を非常に体系的にまとめてあるので、
非常に少ない知識で高い解答能力を養うことができると思います。

独学その②:Math(Problem Solving and Data Sufficiency)
これは定番を使いました。マスアカです。
そもそも僕は数学が得意な方だったので、
わざわざ予備校に行ってお金使いたくないな〜ということで
数学用語と引っかけパターンだけわかればいっか〜と思っていたのですが、
そんな人にはパーフェクトな一冊だと思います。
薄いのでさっと目を通せて、おしまい。
あとはKaplanのPractice Testで実践演習をしました。
(KaplanはVerbalだけ受講しても
練習問題、Practice Test、On Demand授業全てMathの分もできました。)

独学その③:問題演習
解き方を理解した後は、問題演習で解答に慣れることを意識しました。
慣れは、問題に触れる時間が勝負だと思ったので
スキマ時間を有効に活用するためにiPhoneアプリを使用しました。
僕の使用したアプリは2つあって、

1つめ:GMAT ClubのGMAT
https://itunes.apple.com/us/app/gmat*/id328345537?mt=8
解き方に慣れるために使いました。
通勤時間等のスキマ時間でもiPhone上でぱぱっと練習できるので重宝しました。
独学その①のManhattan GMATのSCもこのアプリ上で購入し、
iPhone上で読んでいました。
AWAについても、6点の取り方というGMAT Clubのページのリンク?があったので、
そこにPCでアクセスしてそのページをプリントアウトして読みました。

2つめ:Official GMAT
https://itunes.apple.com/us/app/official-guide-for-gmat-review/id549122927?mt=8
GMATのあの電話帳みたいな問題集がアプリになっていたので使いました。
1つ目が終わってPractice Testで750、760を取れるようになった後、
Kaplanのテストではなくて
実際のGMATの出題者の問題の出し方と
選択肢の出し方に慣れるために使用しました。
使ってみた感じ、
やっぱりKaplanとOfficialにも若干出し方のクセは違った気がしたので
感覚の最終調整的な意味で使用しました。

独学その④:Power Prep
僕は受験2週間前から各週末に一回ずつ計2回Power Prepをやりました。
基本的に精神安定剤の役割しかなかったです。笑

1回目Set 1:760、2回目Set 2:770

ということで、11月末から始めたGMAT学習は
2月末の一回目の受験で740を獲得し、終了しました。

番外編
上記に加えて1月末くらいから
朝に頭がフル回転で働くようなトレーニングも行いました。
やったことは極めて簡単で、
6時くらいに起床して
8時くらいから問題演習を全力でするというだけなのですが、
TOEFLで朝受験の際は結構頭がぼーっとしていた経験があったので
試してみましたが、結構効果があった気がします。
結局のところは当日パフォーマンスが出せるかなので、
試験日に向けた体調の調整も意外と大事かと思います。

GMATはハマる人はハマるところなので、
また書き忘れていること等思い出したら
書き足していきたいと思います。